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運が良ければ、行政が保障。
運が悪ければ、何の保障もない作業所。こんなのあり?!
     〜成田さん&浅賀さん〜
**いつ頃から進路の問題を考え始めましたか?**

成田:浦和は在宅者を出さないっていうのを掲げていないから、だから卒業後、もしかしたら行くところが無くて、最悪の場合在宅。それを養護学校に入った最初から学校の先生に言われていた。

浅賀:私は、子どもが小さい頃は、どのくらい成長するかわからないから、高等部で仕事を教えてもらえれば、仕事も出来るようになるのかなって、漠然と思っていた。
 市民の会を通じてとか、学校で話を聞いたりして、結局、自分の子どもを入れたいなって思えるところがどこにもないわけ。一般就労って言っても、私がパートに行っているところでも障害を持っている人が働いているけど、ちょっとその人がパニックになると、「どうしてあんな人雇っているのかしら」と陰口とか言われている。ちょっとでもその人を理解してみようという姿勢が全然ないわけ。自分の子どもが下手に企業に入ったりしたとしても、絶対にいじめられると思う。今の状況の中では、安心して入れられないっていう不安もあるのね。
 作業所は、と言うと、作業所にもよるだろうけど、下請けの仕事を取ってきているところだと、仕事をもらってやっているから、その期限が迫ると仕事に追われるんだって。おしゃべりしちゃいけないとか、厳しく仕事をさせられるらしいし。もちろん来ている人のペースに会わせて作業所を運営しているなぁというところもあるけどね。
 浦和市が建てた唯一の「むつみの里」という施設があるけれど、そこは学校なんかに近い気がするの。鉄筋立てのきれいな建物で、税金で建てて、運がいい子はそこに入れるわけ。しかも、親が運営しなくてもいいし、指導員さんの給料の心配もしないですむし、送迎バスもある。そこに入れれば親も安心できる。
 何できれいな施設に入れる子もいれば、その施設ができた年に生まれなかったということだけで、親が作業所を建てて、運営しなければならないのか…。
   
成田:定員もあるけれど障害の重さもあるじゃん。例え空きがあっても、ここに入れるのはこういう子じゃないって言われれば入れないわけでしょ。親の会の作業所は、ある程度誰でも入れる。

浅賀:だけど、だからって親が作ればいいっていうものではないと思う。いろんな障害の程度の子を、指導者のもとで入れるように手分けしてくれて、親が運営しなくても、行政が責任もってやってくれればいいのに。

成田:だけど、むつみの里だってイヤだっていうお母さんだっているでしょう。高等部はイヤでも3年たったら出なくちゃいけないから、お金の計算がちょっと出来ないぐらいの障害の軽い子とかの親は、企業に行かせたいって思うんだろう、収入が取れるようなね。
 だけど、うちの子にはこういう所に入れたいって言うのがあっても、とりあえずは入れるなら入れときたいって言うのが実状かもね。在宅にはしたくないから。

浅賀:親の会の職員って、長続きしない人たち多いんだよね。給料も安いし、社会的地位もないしで。

聞き手:それを切り拓いていくのも職員の仕事だと私自身はとらえているんですけどね。
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聞き手:みなさん、親の会に入っているんですか?

浅賀:よくわからないけど、親の会に入れば作業所があるからとみんな入っているよね。

成田:親の会はある程度、作業所を持っているから、何かあったら入れてもらえるからという期待がある。国がやってくれないから、市がやってくれないから、何とかなりそうなところに行くわけでしょう、組織のことはよくわからなくても。
 私は、手をつなぐ親の会にも入っているし、自閉症児親の会、浦和市民の会、全障研にも入って、もう年会費だけで大変(笑)。

浅賀:だから入っている人はいくつも入っているけど、入っていない人はひとつも入っていないのよね。でも中には、援助金をもらって、子ども達のための施設をつくろうとか、運動をしようっていうことをしない会もあるんだよね。

成田:私なんか、それが目的でいろいろ入っているのにね。
 ある会では、入所施設をつくろうっていう運動をして施設ができたけれど、運営はその会が持っているわけではなかったのよ。だから、一生懸命運動した親の子どもが、その施設には入れなかったっていう話があった。それでいろいろごたごたがあって、あぶれた人たちでもう一つ入所施設をつくったんだって。でも入る時に、700万とか800万とか寄付金という名目でお金がかかるのよ。

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浅賀:知的障害者なんか、全国に800万人しかいないんだから、地元の団体と手を組んで、みんなで要望を出し合って一緒にやればいいと思うんだけど、そういうわけには行かないのよ。自分達のことは自分達だけで、知的は知的、肢体不自由は肢体不自由だけで運動をやった方がいいんだと言われてしまった。だけど、行政の方にお世話になっているから、行政に要望を出そうなんてとんでもないっていう感じなの。

成田:意識の問題だと思う。虹の会なんかは本人が一番深刻に思うんじゃないかしら。うちの場合は子どもでしょ。意識的なものも遅いのよ。
 親は親で、学校に行っている間は何とかなっちゃっているじゃない。だから先のことよりも日常生活の中の、この子の面倒を見るだけで精一杯という感じが、重い子を抱えた親の実状だと思う。かといって、一人で学校に通えるような子の親は、いろいろ動けるはずだけれども、軽い子だから就職先なんてどうにかなるでしょ。だからそれはそれで熱心じゃなくなるのよね。
 だから、例え施設を作ろうっていったって、行政よりもその周りの人間の理解を得る方が大変。